2016/08/06

ブータン 二日目

二日目はこの旅の一番の目的、タクツァン僧院へ。
向かう途中の山々には、たなびく白い旗が見える。
人が亡くなると供養のために
経分の書かれたダルシン108本を山の上の方に
立てるのだそう。
今は自然環境保護のために数を減らしていると
ガイドさんが教えてくれた。




僧院に向かう道は、
日本の登山道とそんなに変わらない印象だった。
似たような植物、整った登山道。
でも違うのは、たくさんのルンタや巡礼者や参拝者の姿、
ただのトレッキングではなく信仰のための
大切な場所へ向かっているということを実感させられる。




ガイドさんが道の途中でガムのように噛んでいたもの。
ドマという木の実に石灰のペーストがついている。
覚醒作用があるらしい。


岩壁に張り付くように存在する寺院、近づいていくたび
その大きさと凄まじい場所にあることに圧倒された。




ここでは五体投地で何度もお祈りをして
僧侶から頂いた聖水を頭にかけた。
そこにいる僧侶達の表情は忘れられない、
微笑んだ表情は仏像のように深く美しかった。
声をかけてくれたり、備えてあるお菓子をくれた。
同じ仏教なのに日本のお坊さんとはえらい違いだ…と
何度も嘆いてしまった。

ここで知り合った日本人のTさんと色々話せたのも
楽しかった。意気投合して、今も繋がり思い出話を
共有できるのは有難い。

夜はホテルでリッチな夕食。
ホテルの人が誕生日を祝ってくれて
ブータンの桃のワインをプレゼントしてくれた。
帰る日にはガイドさんとドライバーさんが
メッセージカードとTシャツとソーラーマニ車をくれた。
この二人のコンビに何度も癒され、
温かな思い出をいただいた。

今回は何度も幸福について考えさせられた。
発展がもたらすもの、幸福の意味…
ブータンは日本よりもある意味ずっと
発展された国のように思う。




2016/08/04

ブータン

節目の誕生日、山ではなく久しぶりに海外へ。
どこに行こうかと悩んだ末ブータンに決めた。

ブータンは個人旅行は原則禁止、
必ず現地のガイドがつくという
なんとも鎖国的・・・窮屈な旅になるのかなと
不安もあったけれど思い出深い良い旅になった。

バンコクでの夜中の乗り換え待ち、
そしてやっとパロに向かうと思いきや
途中でインドのグワハティに寄り、またしばらく止まる。
遠い国なんだなーとしみじみ思った。
そして、世界一着陸の難しいパロ空港へ向かう時の
窓からの眺めは山が迫るように近くスレスレにハラハラ。
無事に着陸してホッとした。
標高2300mにあるパロ空港、
美しいブータン建築に出迎えられた。

入国審査を終え、外に出ると民族衣装を着た
たくさんのガイドさん、自分の名前のプラカードを持った
純朴な感じの青年と挨拶をして車まで案内してくれた。
日本人にもいそうな、親しみあるお顔の明るい
ドライバーさんが、片言の日本語で挨拶をしてくれて
そこから三人での車の旅がスタートした。
ドライバーさんは歌がとても上手だった。
車の中でたくさん現地の歌を歌ってくれた。
今もその歌声を思い出すたびに景色や匂いが
記憶とともに呼び戻されて懐かしい気持ちになる。

パロからティンプーへ向かう。
銀行、郵便局に行ったり、昼食を食べて
メモリアルチョルテンへ。そこで初めて五体投地をした。
この時はガイドさんに動きを合わせることに必死で
きちんとお祈りできていなかった。
そもそも私の祈りは個人的で身近なものばかり。
ブータンの人達は自分や家族の幸せもそうだけれど
国や世界の幸せを毎日祈っているとガイドさんがら聞いて
こういった部分でも幸福について考えさせられた。
大きなマニ車。




泊まる宿で民族衣装を着せてもらった。
ホテルの女性がやってきて手際よくキラを着せてくれた、
静かな時間だった。
その後で向かったタシチョ・ゾン、
大きな建物に圧倒される。
建物の横に植えられていたブータンの国樹の糸杉が
美しかった。