2018/08/06

立山

以前から立山に行ってみたかった。
北アルプスの上の遠い山…というイメージで
行く決心がなかなかつかなかったけれど、
ブラタモリ立山編を見て今年の誕生日は
憧れの立山にしようと決まった。
7年位前からうちにはテレビがないので
(デジタル放送化で見れなくなりそのまま…)
母は山関連の放送を時々録っておいてくれる。

今回は息切れがひどく、途中のガレ場を見て
諦めようかと思ったり…でも最後までなんとか
登って良かった。お天気にも恵まれて
遠く連なる山々や、眼下に広がる室堂平の
壮大な景色が見れた。
かつてここには氷河が流れていたこと、
みくりが池はカルデラ湖であること、
ブラタモリの話が浮かんでくる。
あまりに遠い話なのと、不思議な景色のせいで
まるで別の惑星にいるよう。

頂上の神社でお参りしてお神酒を頂いた。
その後は大汝山までミニ縦走、こちらも
映画で見たことのある小屋があった、
静かでよい雰囲気だった。
大走りルートを諦めて折り返すと渋滞、
うんざりしつつも、進まなくなった時は
遠くの山を眺めて過ごした。
雪渓の上では思い切りコケてお尻を強打した。
プレゼントで頂いたストックが杖代わりに。

この日はミクリガ池温泉で一泊。
日本一高所にある温泉にのんびり浸かり
山の上とは思えないくらいの
手の込んだ美味しい夕食を堪能した。
外の椅子に座り夕日が落ちるのを眺めつつ
この霊山である立山に自分の足で登ってきた
昔の人達のことを思った。
さらに思いは遡り、狩猟をしてきた人々の
自然に対する観念とか、岡本太郎の
言う神秘観とか。
弱々しい今の自分の存在が、何かを
失っている証拠のようで寂しくも思えた。
それでもこうしてまた山の上にいて
過去に思いを馳せながら、素晴らしい
景色を眺められる幸せ。良い一日だった。