2016/09/18

金沢

金沢に行ってきた。
目的は金沢21世紀美術館だけれど、思い返すと
あまり印象に残っていない。
マヤ・バイェヴィッチのインスタレーションが
美しかったのと(工事現場のネットに可愛らしい刺繍を
縫うおばさまの映像)有名なプールの作品が面白かった。

Cちゃんが教えてくれたひらみぱんで鴨のコンフィを食べた。
その後アンティークのお店skloへ、
店員さんとしばらくお話して3階の窓からの眺めも
見せてくれた。艶のある黒瓦の屋根が特徴的で、
統一されていてかっこいい。
昔、自転車で走りながら眺めた羽咋の景色を
懐かしく思い出した。
置かれた道具達も素晴らしい。
昔の道具は、所作の美しさにつながっている。
ひとつひとつに込められた、
職人の粋なセンスが光っていた。
タオル掛けにと、外国の地下鉄のつり革を買って大満足。

フラリと歩いている時T氏が気になる喫茶店を見つけた。
勇気を出して階段を上がり扉を開けると
夢の中のような褪せた色した世界が広がっていた。
たくさんのドライフラワーに囲まれた空間、
席に案内され、柔らかいソファに座った。
ジンジャーミルクを頼むと女性店主さんは
何度も辛さを心配して聞いてくれる。
大きなティーカップにたっぷり注がれていて
それはとっても美味しかった。
店主さんはその後も色々話してくれて。
モナリザってどんな人だったかなんて、
結局わからない。だから世界中から公募で集めて
決めちゃえばいいのよ。とか。
夜の蝶ってイメージしやすいけれど、
昼の蛾って難しいでしょう?それを形にしたいわ。とか。
そろそろお店を辞めようと思っていたのに、
あと一年頑張るって約束しちゃったから続けなきゃ。
なんて話まで。
後にここがちょっとした有名なお店と知ったけれど
私もすっかりアーティストな女性店主さんの
大ファンになった。
金沢を思い出すとローレンスが一番色濃く残っている。






2016/09/16

クエイ兄弟

Cちゃんを誘って葉山の近代美術館へ。
クエイ兄弟 の回顧展、とても良かった。
シュヴァンクマイエルを師としてたこともあってか、
この人達の作品にもダークな中に詩的な美しさがある。

鎌倉に戻り予約してくれていたガーデンハウスに行ったら
最後に誕生日パンケーキが出てきてビックリ。
Cちゃんは誕生日プレゼントもくれていたのに、なんと
こんなサプライズまで用意してくれていた。
なんてかわいいことしてくれるんだコンニャロ!
と思いつつ、改めて出会えたことに感謝した。




2016/09/13

木々との対話

Bさんが東京に来たので、見たかった舟越桂の作品と
Bさんはブレッソンを目的に一緒に都美術館へ行った。
でも舟越さんの新作はとても対話できるような
眼をしていなく、
Bさんの見たかった写真もガッカリだったご様子。
なにより作品がどれも窮屈に並んでいて残念だった。

お互いの旅の報告会をして、夕方はSさんも合流、
久しぶりの三人なのに、不燃焼な展示を見たせいか
グダグダだった。




2016/08/06

ブータン 二日目

二日目はこの旅の一番の目的、タクツァン僧院へ。
向かう途中の山々には、たなびく白い旗が見える。
人が亡くなると供養のために
経分の書かれたダルシン108本を山の上の方に
立てるのだそう。
今は自然環境保護のために数を減らしていると
ガイドさんが教えてくれた。




僧院に向かう道は、
日本の登山道とそんなに変わらない印象だった。
似たような植物、整った登山道。
でも違うのは、たくさんのルンタや巡礼者や参拝者の姿、
ただのトレッキングではなく信仰のための
大切な場所へ向かっているということを実感させられる。




ガイドさんが道の途中でガムのように噛んでいたもの。
ドマという木の実に石灰のペーストがついている。
覚醒作用があるらしい。


岩壁に張り付くように存在する寺院、近づいていくたび
その大きさと凄まじい場所にあることに圧倒された。




ここでは五体投地で何度もお祈りをして
僧侶から頂いた聖水を頭にかけた。
そこにいる僧侶達の表情は忘れられない、
微笑んだ表情は仏像のように深く美しかった。
声をかけてくれたり、備えてあるお菓子をくれた。
同じ仏教なのに日本のお坊さんとはえらい違いだ…と
何度も嘆いてしまった。

ここで知り合った日本人のTさんと色々話せたのも
楽しかった。意気投合して、今も繋がり思い出話を
共有できるのは有難い。

夜はホテルでリッチな夕食。
ホテルの人が誕生日を祝ってくれて
ブータンの桃のワインをプレゼントしてくれた。
帰る日にはガイドさんとドライバーさんが
メッセージカードとTシャツとソーラーマニ車をくれた。
この二人のコンビに何度も癒され、
温かな思い出をいただいた。

今回は何度も幸福について考えさせられた。
発展がもたらすもの、幸福の意味…
ブータンは日本よりもある意味ずっと
発展された国のように思う。




2016/08/04

ブータン

節目の誕生日、山ではなく久しぶりに海外へ。
どこに行こうかと悩んだ末ブータンに決めた。

ブータンは個人旅行は原則禁止、
必ず現地のガイドがつくという
なんとも鎖国的・・・窮屈な旅になるのかなと
不安もあったけれど思い出深い良い旅になった。

バンコクでの夜中の乗り換え待ち、
そしてやっとパロに向かうと思いきや
途中でインドのグワハティに寄り、またしばらく止まる。
遠い国なんだなーとしみじみ思った。
そして、世界一着陸の難しいパロ空港へ向かう時の
窓からの眺めは山が迫るように近くスレスレにハラハラ。
無事に着陸してホッとした。
標高2300mにあるパロ空港、
美しいブータン建築に出迎えられた。

入国審査を終え、外に出ると民族衣装を着た
たくさんのガイドさん、自分の名前のプラカードを持った
純朴な感じの青年と挨拶をして車まで案内してくれた。
日本人にもいそうな、親しみあるお顔の明るい
ドライバーさんが、片言の日本語で挨拶をしてくれて
そこから三人での車の旅がスタートした。
ドライバーさんは歌がとても上手だった。
車の中でたくさん現地の歌を歌ってくれた。
今もその歌声を思い出すたびに景色や匂いが
記憶とともに呼び戻されて懐かしい気持ちになる。

パロからティンプーへ向かう。
銀行、郵便局に行ったり、昼食を食べて
メモリアルチョルテンへ。そこで初めて五体投地をした。
この時はガイドさんに動きを合わせることに必死で
きちんとお祈りできていなかった。
そもそも私の祈りは個人的で身近なものばかり。
ブータンの人達は自分や家族の幸せもそうだけれど
国や世界の幸せを毎日祈っているとガイドさんがら聞いて
こういった部分でも幸福について考えさせられた。
大きなマニ車。




泊まる宿で民族衣装を着せてもらった。
ホテルの女性がやってきて手際よくキラを着せてくれた、
静かな時間だった。
その後で向かったタシチョ・ゾン、
大きな建物に圧倒される。
建物の横に植えられていたブータンの国樹の糸杉が
美しかった。




2016/06/07

個展


久しぶりに、というか四年ぶりの個展。
誰も見ていないであろうブログで挨拶も変ですが
来てくださった方々、
本当にありがとうございました。


大友香奈 個展
http://www.gallerykingyo.com/exhibition/2016/0607/index.html




2016/04/23

引越し


近所に引越し。

庭に出て見上げた時の、
この景色との別れが何より寂しい。








2016/03/12

梅と山とカスラー


ドイツ料理のカスラー
(豚肉を何かの液に漬けたもの?)
国内では売っていないらしく、
再現しようと何度試みても
期待のものにならないんだー、と
Mちゃんの話を聞いてからずっと気になっていた。

手に入らないとなると、余計に食べてみたくなる。
しばらくして、守谷のドイツ料理屋さんに
メニューであるとT氏が見つけて、
カスラーツアーの企画となった。
せっかくだからと、筑波山ハイキングと
梅祭りもセットで。充実した一日でした。

下り七分咲の梅と、その向こうに広がる関東平野。
登る途中で降った雪、
体調悪く展望台で飲んだ薬と甘酒、
Sさんの玄米おにぎりとMちゃんの玉子焼き、
そして遠くに見えた樹氷。
冬と春を同時に楽しんだような。

メインのカスラーは想像してた以上に美味しかった。