2017/05/07

森の幼稚園

佐久までの美しい自然の景色の連続、
そして佐久では奥村土牛記念館でこれまた美しい絵と
庭を拝見する。
W君はこの日は用事があるので会えるのは明日の朝。
ということで幼稚園に泊まらせてもらうことになった。
大人三人、寝袋で幼稚園泊というこれまた忘れられない
思い出ができた。
ベルリンで知り合った時、W君はまだ学生だったけれど、
頼りない私を(かなり年上なのに)いつもサポート
してくれた大恩人。
結婚して子供も生まれ、そして森の中で幼稚園を作り、
今は立派な園長さんとなってさらに逞しくなっていた。

ゆかりのない地で、ゼロから幼稚園を作り上げるなんて
並大抵の苦労ではないと思うのだけど、
穏やかで優しさ溢れる奥様のHさんも、あまり苦労とは
思わずに楽しく作ってきた様子だった。
それにまた心打たれて、ここの幼稚園に通う子供達は
なんて幸せなのだろうと思った。

園舎の中では学ばず、自然から学ぶ大切さ。
遊び場に植えられた木、水場、すべてに
手作りの愛情を感じた。




温かな家族と自然に触れ、
これから広島に帰ってしまうSさんは、
会えてよかった、良い後押しになったと言っていた。
ブロイラーからの脱出は正しかったのかもと。

W君の手作り、ドイツのケーキ”アプフェルクーヘン”。
美味しかったな。







2017/05/06

白駒の池

大町で山菜採りを楽しんだ後は、兄達と別れて
W君の住む佐久にふらっと立ち寄るつもりだった。
いざ調べてみたらかなり遠い。
一緒に行く予定だったSさんに待ち合わせは夕方でーと
連絡すると、登山家が伊那に住んでいるから、
家に泊まらせてもらっちゃおうと提案してくれた。
前日に急遽予定を変更して茅野で待ち合わせ。
私の相変わらずの無計画さにもかかわらず、
Sさんは気にもせずに事をうまく運んでくれる。
そして突然の申し出に快く招き入れたくれたO畑さん、
本当にありがとうございました。

山奥の、蔵のあるお家は、ご自分で何年もかけて
リフォームしたのだそう。
元々プロダクトデザインをされていただけあって
センスもこだわりも半端ない。
柿渋染の和紙の貼られた戸、大きな梁と囲炉裏、
手作りのランプシェード、モロッコの雑貨、
たくさんの山の本、見事に融合されていた。
Sさんが寝た後も、お酒を飲みながらしばらく
登山話で盛り上がった。
雨飾山、空木岳、綺麗な名前の山を教えてくれた。

次の日もO畑さんは佐久まであちこちと
眺めの良い場所に立ち寄ってくれた。
ルートの都合で諦めていた白駒池にも。本当に嬉しい。
大町では春を満喫してきたのに、山の上はなんと雪。
二人はスニーカーでもすいすいと歩いていく中、
私は滑ってばかり…トレッキングシューズなのに。
よろよろと雪に覆われた苔の森を歩いた。
凍った池は神秘的で靄の向こうに何か出てきそうだった。
本当に出てきたとしても、驚かないかもしれない。






2017/05/04

長野

今年やっと山菜採りに連れって行ってもらえた。
毎年兄家族は長野まで山菜採りに行っている。
その採ってきた山菜を実家で集まって食すのが
恒例になっていた。
その時に連れてってーとお願いしても行くのは
一年後なので忘れられてばかりで。
今回ちゃんと声掛けてくれた義姉に大感謝。

義姉のお友達の家(空家)を仲間たち十数人で
お借りして泊まる。
山菜もお爺様の持っている山の中で自由に採れるという
贅沢な環境だった。
Kちゃんのご先祖様のお墓参りをしてから
山に入らせてもらう。
廃村になった家々は朽ちているけれど、
こんなに長閑で美しい里山は初めてだった。
以前登った北アルプスの山々も見えて、
景色も眺めたいし、山菜も採りたいし、
興奮だらけで忙しかった。

葉山葵、タラの芽、山うど、漉油、コゴミ、山牛蒡…
後は何を採っただろうか。
新参者の私に皆とっても優しく接してくれたおかげで、
姪っ子達に負けないくらい満喫した。