2017/05/06

白駒の池

大町で山菜採りを楽しんだ後は、兄達と別れて
W君の住む佐久にふらっと立ち寄るつもりだった。
いざ調べてみたらかなり遠い。
一緒に行く予定だったSさんに待ち合わせは夕方でーと
連絡すると、登山家が伊那に住んでいるから、
家に泊まらせてもらっちゃおうと提案してくれた。
前日に急遽予定を変更して茅野で待ち合わせ。
私の相変わらずの無計画さにもかかわらず、
Sさんは気にもせずに事をうまく運んでくれる。
そして突然の申し出に快く招き入れたくれたO畑さん、
本当にありがとうございました。

山奥の、蔵のあるお家は、ご自分で何年もかけて
リフォームしたのだそう。
元々プロダクトデザインをされていただけあって
センスもこだわりも半端ない。
柿渋染の和紙の貼られた戸、大きな梁と囲炉裏、
手作りのランプシェード、モロッコの雑貨、
たくさんの山の本、見事に融合されていた。
Sさんが寝た後も、お酒を飲みながらしばらく
登山話で盛り上がった。
雨飾山、空木岳、綺麗な名前の山を教えてくれた。

次の日もO畑さんは佐久まであちこちと
眺めの良い場所に立ち寄ってくれた。
ルートの都合で諦めていた白駒池にも。本当に嬉しい。
大町では春を満喫してきたのに、山の上はなんと雪。
二人はスニーカーでもすいすいと歩いていく中、
私は滑ってばかり…トレッキングシューズなのに。
よろよろと雪に覆われた苔の森を歩いた。
凍った池は神秘的で靄の向こうに何か出てきそうだった。
本当に出てきたとしても、驚かないかもしれない。