2017/12/29

餅つき

年末に円覚寺で餅つきをした。
Y崎さんのお家は円覚寺の住職さんと昔からの
ご縁があるそうで、ご家族やご親戚が参加の中
私にも声をかけてくれた。
今年は悲しいことがたくさんあったので
この年の締めくくりと、そして新しい年への準備に
よい機会をいただいた。
何より円覚寺のお餅だなんて、
それだけでご利益ありそうな…(邪心)

お寺の厳格な雰囲気は全くなく、
暖かな日和の中でワイワイと楽しい餅つきだった。
よいしょーと周りの人達からの声に合わせて餅をつく
ヨロヨロしながら数回つかせてもらった。
なぜ頭で思い描いたように、
体は動いてくれないんだろう。







2017/12/07

金時山

お天気の悪かった大菩薩嶺。
リベンジ…ではないけれどもう一度山へ行こうと
前回のメンバー(U井さんは残念ながら来れず)で
今度は金時山へ行った。
天気も晴れ。美しい富士山が見えた。







2017/11/10

スケッチ旅行

美学校のスケッチ旅行で足利へ行った。
と言っても生徒二人と先生二人、
贅沢だけど落ち着かない。

現地での待ち合わせの前に
K先生のいる太田市美術館に立ち寄った。
企画展のない時期で公募の写真展と図書館だけ見学、
美術書も充実していて、雰囲気のよい空間だった。

足利で合流し日本最古の学校を観た後、
吉増剛造展を観た。
原稿の隅々にまで書かれた詩と文字
(詩と同じくらい字体も個性的)
迫力ある写真や関わりある作家の作品、
所々で流れている朗読の声が独特な詩の世界を
空間ごと感じられてすごく面白かった。
この方を知らないでいたので、
こんな機会がなかったら目も向かなかったはず。
企画してくれたG先生に感謝しなければ。
夜はこの展示を企画された学芸員Sさんと一緒に
お勧めの居酒屋で面白いお話を色々聞かせていただいた。
先生達のおかげで二軒目ではこの異種メンバーにも
慣れていた。

次の日はメインの足尾銅山でのスケッチ、
なのに全然スケッチが楽しくなかった。
銅山に興味がないから進まないとその時は思ったが
それだけではない。手が動かないというのが悲しい。
でも振り返れば、個人では体験できないことばかり。
よい経験をさせていただいたと思う。







2017/10/04

大菩薩嶺

以前から山好きのI澤さんに山登り企画を
お願いしていたところ念願が叶い、
職場の人達と大菩薩嶺へ行った。
この日は快晴予報だったのに、ずっと雨。
それでも4人で笑いながら楽しく登った。
雨の時に一人だったらこんな風には
楽しめなかったと思う。先輩方のおかげです。

頂上も霧で真っ白。
幻想的ではあるけれど、この向こうに広がる
山々や遠くの富士を思うとやはり悔やまれる。
初登山のU井さんとS藤さんには
ばーんと見せて欲しかった。
賽の河原の避難小屋前で昼食、
適当に作った鍋風うどんでも冷えた体に
じんわり沁みわたり美味しかった。

その後は雨も止んで、最後の方は雲も流れて
遠くにはどこかの街がキラキラ光っていた。
下山中には鹿にも出会えたし、思い返せば
本当にいい一日だった。
I澤さんは企画から車まで、
本当に色々お世話になりました。







2017/09/10

台湾

近場の外国に行こう、ということでT氏と台湾へ。
初日は台北を散策。
初アジアのT氏は電車から見える古い街並みに
目を輝かせていた。

二十代前半の頃、一人で行った初めてのタイ旅行は
今も忘れられない。
匂い、音、目に映るすべてが刺激的だった。
それが今は慣れてしまったのか、年のせいなのか、
あの頃のような異国の興奮はもう味わえず
少し寂しい気持ちにもなるけれど、それでも台北の
独特な街並みは眺めているだけで楽しかった。

台湾は食も楽しみのひとつ。
市場の中の小さなお店でお昼ごはんを食べた。
ガイドブックは見ないで気になる店に入ろうと
決めたはいいけれどシステムが分からず
指さしてなんとか注文してみる。
魯肉飯と蒸鶏がちゃんと出てきた。
どちらもとても美味しい。
蒸し暑さでへばりながらもこの日は昼も夜も
本当によく歩いた。夜市が一番楽しかったな。
ノスタルジックな雰囲気と熱気、
台湾が大好きになった。

二日目の昼間はまた街歩き、
ディープなビルやお寺も見学した。
夕方からは九份へ。
このときの乗り合いタクシーの運転手さんは
ほぼ中国語で話しかけてくる。
勢いだけでなんだか分かってしまうのが面白くて
助手席で笑ってばかりいた。
こちらのふっかけた値段も渋々了承してくれて
九份には早く着くことができた。

九份は日本人だらけ。
少し興醒めはするけれど、展望台から見える
山と海の景色は美しく日が沈むまで、ぼーっと眺めた。
台湾は山国で、3000m級の山が日本よりも多くある。
どんな景色なのだろう、いつか歩いてみたい。

前日の夜市があまりに楽しかったので、
街に戻ってから比較的小さな夜市にまた行ってみた。
ここで食べたサツマイモの葉の炒め物、
次の日の朝行ったお店の台湾おにぎり(ファントゥアン)
が一番のお気に入りになった。

三日目は美術館へ行き、そして帰国。
今度はゆっくり来て南の方にも足を伸ばしたい。







2017/08/05

ホキ美術館

今年の誕生日は谷川岳へと計画していたのに、
天気は微妙、予定を変更してホキ美術館に行った。
久里浜港からフェリーに乗って千葉へ。
フェリーも内房の電車も長閑な空気だった。
ホキ美術館に入ると、森本草介さんの作品が
一番に並んでいた。
柔らかな女性の肌、髪、すごくリアル。

他の作家の作品も個性的で面白かったけれど、
さすがに全てが写実絵画だと途中から感動も薄れて
眼も疲れてしまった。
隣にある昭和の森の公園に立ち寄り、
遠くを眺めて眼を休めた。

帰りは銀座でT氏と待ち合わせ、
赤ちょうちんで台湾料理を満喫した。







2017/05/07

森の幼稚園

佐久までの美しい自然の景色の連続、
そして佐久では奥村土牛記念館でこれまた美しい絵と
庭を拝見する。
W君はこの日は用事があるので会えるのは明日の朝。
ということで幼稚園に泊まらせてもらうことになった。
大人三人、寝袋で幼稚園泊というこれまた忘れられない
思い出ができた。
ベルリンで知り合った時、W君はまだ学生だったけれど、
頼りない私を(かなり年上なのに)いつもサポート
してくれた大恩人。
結婚して子供も生まれ、そして森の中で幼稚園を作り、
今は立派な園長さんとなってさらに逞しくなっていた。

ゆかりのない地で、ゼロから幼稚園を作り上げるなんて
並大抵の苦労ではないと思うのだけど、
穏やかで優しさ溢れる奥様のHさんも、あまり苦労とは
思わずに楽しく作ってきた様子だった。
それにまた心打たれて、ここの幼稚園に通う子供達は
なんて幸せなのだろうと思った。

園舎の中では学ばず、自然から学ぶ大切さ。
遊び場に植えられた木、水場、すべてに
手作りの愛情を感じた。




温かな家族と自然に触れ、
これから広島に帰ってしまうSさんは、
会えてよかった、良い後押しになったと言っていた。
ブロイラーからの脱出は正しかったのかもと。

W君の手作り、ドイツのケーキ”アプフェルクーヘン”。
美味しかったな。







2017/05/06

白駒の池

大町で山菜採りを楽しんだ後は、兄達と別れて
W君の住む佐久にふらっと立ち寄るつもりだった。
いざ調べてみたらかなり遠い。
一緒に行く予定だったSさんに待ち合わせは夕方でーと
連絡すると、登山家が伊那に住んでいるから、
家に泊まらせてもらっちゃおうと提案してくれた。
前日に急遽予定を変更して茅野で待ち合わせ。
私の相変わらずの無計画さにもかかわらず、
Sさんは気にもせずに事をうまく運んでくれる。
そして突然の申し出に快く招き入れたくれたO畑さん、
本当にありがとうございました。

山奥の、蔵のあるお家は、ご自分で何年もかけて
リフォームしたのだそう。
元々プロダクトデザインをされていただけあって
センスもこだわりも半端ない。
柿渋染の和紙の貼られた戸、大きな梁と囲炉裏、
手作りのランプシェード、モロッコの雑貨、
たくさんの山の本、見事に融合されていた。
Sさんが寝た後も、お酒を飲みながらしばらく
登山話で盛り上がった。
雨飾山、空木岳、綺麗な名前の山を教えてくれた。

次の日もO畑さんは佐久まであちこちと
眺めの良い場所に立ち寄ってくれた。
ルートの都合で諦めていた白駒池にも。本当に嬉しい。
大町では春を満喫してきたのに、山の上はなんと雪。
二人はスニーカーでもすいすいと歩いていく中、
私は滑ってばかり…トレッキングシューズなのに。
よろよろと雪に覆われた苔の森を歩いた。
凍った池は神秘的で靄の向こうに何か出てきそうだった。
本当に出てきたとしても、驚かないかもしれない。






2017/05/04

長野

今年やっと山菜採りに連れって行ってもらえた。
毎年兄家族は長野まで山菜採りに行っている。
その採ってきた山菜を実家で集まって食すのが
恒例になっていた。
その時に連れてってーとお願いしても行くのは
一年後なので忘れられてばかりで。
今回ちゃんと声掛けてくれた義姉に大感謝。

義姉のお友達の家(空家)を仲間たち十数人で
お借りして泊まる。
山菜もお爺様の持っている山の中で自由に採れるという
贅沢な環境だった。
Kちゃんのご先祖様のお墓参りをしてから
山に入らせてもらう。
廃村になった家々は朽ちているけれど、
こんなに長閑で美しい里山は初めてだった。
以前登った北アルプスの山々も見えて、
景色も眺めたいし、山菜も採りたいし、
興奮だらけで忙しかった。

葉山葵、タラの芽、山うど、漉油、コゴミ、山牛蒡…
後は何を採っただろうか。
新参者の私に皆とっても優しく接してくれたおかげで、
姪っ子達に負けないくらい満喫した。







2017/04/16

P山荘


今年もP山荘に招かれ、たくさんの野草を食べた。
つくしを採るのも楽しいけれど、
もくもくと下処理する時間も好きだ。
こんな職業ないかなぁと口にしたら、
次の日には飽きてるよと皆に返された。




深田久弥の本を読んでから、茅ヶ岳の存在が気になる。
Sさんは一人早朝に出ていき頂上へ、
そして昼前には紅潮した顔で清々しく戻ってきた。
無事に戻れて何より。その体力が本当に羨ましい。

毎年同じ月の同じ週に来ているのに、
見られる景色は当たり前だけれどいつも違っている。
一昨年見た見事な桜はもう終わっていて、
その代わりに木蓮が美しく咲いていた。
今までは気付かなかった丸い山、
その山々に薄い雲がかかり光が反射して綺麗だった。

杜仲の木々の中での舞、
終わった後のM井さんには微笑みが見えた。
人の死なんてすぐ近くにあるのに
私はいつも忘れて”またいつか“と思ってしまう。